温故知新


 第38話 兵を用うるの害は猶予最大なり 「呉子」


 「猶予」とは,愚図愚図ためらうこと,優柔不断なことをさします.それが軍を率いる将軍にとっては,最大の欠点だといっています.何しろ,戦いは命がけの場であり,一瞬の判断ミスが生と死を分けてしまいます.まして決断すべき時に,きちんと決断できないようでは,話しになりません.

 これは,軍の将軍だけでなく,組織のリーダーについても,そっくり当てはまります.一般に誤りのない的確な決断を下すためには,豊富な情報を必要とします.偏った情報に基づいていたのでは,誤った判断を下しやすいです.

 ですが,情報は多ければ多いほどいいといったものでもありません.雑多な情報に振り回されていたのでは,かえって誤った判断を下すことにもなりかねないのです.

 そこで望まれるのが,どんなピンチにも動じない冷静な判断力でしょう.これがあってはじめて的確な判断が下せるのです.(9月13日)


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