第13話
君が臣を択(えら)ぶのみにあらず、臣もまた君を択ぶ 「呉書」
群雄が並び立つ乱世では,誰に仕えるべきか、随分と頭を悩ませた人も多いことでしょう.魯粛が誰に仕えるか,迷っていたとき,周瑜がこの言葉を使いながらぜひ孫権に仕えるようすすめています.
「主君が臣下を選択するだけでなく,臣下の方も君主を選択する」と言う意味です.
君臣関係の一般的なあり方を述べたもので,ごく常識的な言葉です.しかし,乱世においては,この言葉の持つ意味がひときわ重みを増してきます.とりわけ,君主をえらぶ立場の人達にとっては重大事であります.凡庸な人物に仕えたのでは,自分の才能が発揮できないどころか,自分の命さえ失いかねないからです.とはいえ,君主を選ぶのは,過去の名声や実績など,旧来の価値観が判断材料にならない時代だけに難しかったことでしょう.
表題の言葉は,現代企業の採用担当者も,胆に命じておかなければならないでしょう.採用する側が,一方的に選択するのではなく,求職する側も「君主を選ぶ権利がある」ということです(7月19日)
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